青ヶ島
青ヶ島へ
あおがしま丸に乗り込み、3時間の船旅。次第に八丈島は小さくなり、やがて誰も寄せ付けないかのような島が現れる。
GWだったので人も多い。最近リニューアルしたので船は綺麗。
キャンプする人はこの後テント場に行ってテントを張って、1時間ほど歩き町に行ってキャンプの申請をしなければならない。
今回はGWで特別だったのか港でも受付をやってくれた。
買い出しに行くので町に行かなければならないのは変わらないのだが…
港から少し上り坂を登るとトンネルがある。トンネルに入る手前に昔は右に道があって真っ直ぐ町へ行けたのだが封鎖されている。
このトンネルを抜けるとカルデラの中だ。
カルデラの中は道はあるものの雰囲気が南国だ。南国というよりもどこかの原生林に迷い込んだような。
三宝港から徒歩20分程でだんだん畑のようなテント場に到着。
キャンプ場は9区画
キャンプ場には水場がありますが飲めないらしいので食器洗いくらいにのみ使用。ネットで調べると煮沸しても飲めないらしいのですが、その理由は謎でした。
なので水は事前に購入しておくか、町に行ったときに買いだめしておくとよいでしょう。キャンプ場の近くにサウナがあり、そこにも自動販売機が二つあるのでそれでもOK。
地熱釜
青ヶ島のキャンプ場から5分くらい登ったところに地熱釜がある。
この湯気も気持ち良い。結構熱いので注意を。
材料は街に行った時にある程度調達できる。
じゃがいも、玉子が一個単位で購入出来るのが素晴らしい!玉子に振りかけるようの「ひんぎゃの塩」も一緒に。300円くらい。
グツグツ…じゃがいもは40分ほどで、玉子は10分くらいでいい感じに。熱すぎて軍手やハンカチがないと無理。石は意外と軽かった。
今回ヒットだったのはソーセージ。ジュワッと肉汁が旨すぎました。商店でぜひ買いましょう!
サツマイモも食べたかったのですが、5月で時期じゃないので売ってなくて残念…。家から持って行った方が良さそうです。
釜でお米を炊くのも味わいがあって良い。時間は忘れたけどコッヘルに入れて数十分後にはホカホカに出来上がってます。
日によって地熱窯の温度は違うらしいので適当に見ておきながら。
サウナ
当初、一泊の予定だったところを二泊に伸ばしてしまったきっかけがじつはこのサウナ。地熱釜の少し先にあります。
外観はこんな感じ
ここのおっちゃんの対応は適当でしたが、それが島なのか。。。非常に面倒くさそうだった。
脱衣所。ここにもすこし蒸気が来ていて温かい。
風呂場。中に入るとむわっとした湿気を感じる。手前に洗い場、ぬるめの水風呂、そして右奥が売りのサウナである。左奥の湯舟?は何もなかった。
普通のサウナだと長時間入っていられないのだが、ここのサウナは不思議とゆっくり入っていられる。
この建物の隣でアルバイトをしているおっちゃんと一緒になって話したが、彼もサウナは苦手らしいがここのは別だと言っていた。何が良いのだろうか。言葉は変だが天然の蒸気だからなのだろうか。
脱衣所ではしばらくパンツ一丁になってのんびりとした時間を過ごす。
これがたまらなく良い。脱衣所にも蒸気が入ってきているので全く湯冷めしない。むしろ暑い。隣の部屋にいって冷房をつけて軽く涼みながら1時間ほど過ごした。
丸山
丸山は二重カルデラの内側の山。ここにも散策ルートがあるので早速行ってみる。
キャンプ場から少し登って東屋のあるところから鋭角に曲がって登っていく。
景色はそこそこ良いのだが写真が下手すぎて伝わらない。
道の途中には富士様が大切に祀られている。昔、島民は火山の噴火を恐れて出産、喪中の人などは不浄とし池の沢に立ち入ることが出来なかった。
佐々木初太郎と言う人はこの状況を打開するため、ここに神社を建ててみんなで農作業が出来るようにしたらしい。
町への道のり
青ヶ島を地形図で見てみると、「青ヶ島村」の「島」と書かれたあたりがキャンプ場で、商店や役所は「岡部」付近で道が鋭角に曲がるところにある。黄色い道路沿いにカルデラを登っていくしかない。レンタカーは民宿に泊まる人じゃないと借りられないので、キャンパーの交通手段はヒッチハイクか徒歩のみ。
だけど、意外とヒッチハイクができるもので、一生懸命歩いていたら島の人が「乗っていくか?」と声かけてくれたりする。非常にありがたくて申し訳なくなるほど。2泊3日で2往復したのだが、ご厚意に甘えまくって1回しかすべてを歩ききれなかった。
道中ももちろん景色が良い...のだと思うのだがガスっていた。
途中、山をジグザグとのぼる近道と平成流し坂トンネルがあるが、歩く距離が伸びてもトンネルコースがいいだろう。
ここから町への道中、ちょっとした見所もあるようだがあまり魅力的には感じなかった。
街に近づけば小中学校があるので寄ってみると楽しいかもしれない。
十一屋酒店
島唯一の商店。島一番の繁華街(といってもこんなもん)。
ここでじゃがいもや玉子やウインナー、飲み物、パン、青酎、ひんぎゃの塩などを仕入れることが出来る。
役所
商店の裏側に役所がある。ここでキャンプの申請をしよう。ただ、私が行ったときは例外的に船着場で出来てしまった。
大凸部
青ヶ島の最高峰が大凸部。二重カルデラの様子をよく見ることが出来る。
鬱蒼と生い茂りここが東京都である事を忘れさせる。
郵便局を過ぎたところから左の道に行って15分ほど。途中鳥居があるところがあるが、右方向に進む。
左は急な階段になっていて東台所神社、尾山展望公園の方に行けるが、あまりにも急なのでオススメしない。
さらに進んで行くと頂上だ。
生憎の雨だったが全貌を見渡すことはできた。二重カルデラの外側の部分が結構高いこと、内側のくぼみがはっきりとわかる。内側の縦の縞々は何なのか、最後までわからなかった。
キャンプ場見える。黄色いのが私のテント。こう言うのを見つけるとちょっと嬉しくなる。
尾山展望公園
ここは中々気持ちの良い見晴台。だが、パンフレット通りに行こうと思うと失敗してしまうかもしれない。
商店から南に行く舗装道路を登って途中で右に入る道が正解。
ここだけ少し低くなっていて風の通り道になっている。少し寒い。
ここから大凸部方面に行くと神社があるのだが…
廃墟があるだけで少し怖い。
島北部
北部は牧場が広がっていてちょっと長閑な雰囲気。
タイミングが合えば去って行くあおがしま丸も見えます。実はこの写真の中に写っている。
上から見下ろしたところ。ここへはヘリポートの裏から入って行くことができます。
ヘリポート。待合所は少しお粗末な感じでした。
帰りの船
キャンプ場から15分ほど余裕を持って出たつもりが全然余裕がなかった。島の方にちょっとだけ車に乗せてもらって待合所に行ったらギリギリで乗船受付させてもらう。
30分以上早めに港に着くようにしよう。
島では、朝の7時頃に船が出るかどうかの放送が流れる。それまでわからないのは何とも大変。しかし、島の人は感覚的に船が来る来ないは分かるようだ。おそるべし…
船が来る、この当たり前のことに感動。
早速乗り込んだ。
まとめ
青ヶ島は船でも飛行機でも乗り換えが発生するし、欠航率は高いし、飛行機は定員重量制限など厳しく中々行きにくいところです。
しかし、ここの何もない場所で地熱釜の飯を食べてサウナに入るこの幸せはたまりません。
キャンパー同士で仲良くなって雑談するのも良いでしょう。